言い訳する子

　最初の子どもは誰でも可愛い。つい甘やかしてしまう。でも私はそうでもなかったようだ。子どもが何かをしでかしてしまうとつい「こら～！」とやってしまていた。人は自分が育てられたように、自分の子どもにもそのように育てるのかもしれない。

　２人目が生れて３，４歳の頃だろうか。とあるモチベーションの講習会で隣に座っていた男性と子育ての話になった。その方の子どもさんは食事のとき、食物を手に取って遊びはじめたが、急に叱らず「どうしてこんなことをするの？」とまず聞いたそうである。かならず理由があるので、まずそれを聞いてから「これは食べ物だから食べ物で遊んではいけないよ。こんどお砂場で遊ぼうね」と優しく対応したそうだ。

　それを聞いて私も今までの自分の対応を反省し、２人目の子どもには「こら～！」はやめて、「どうしてこんなことをしたの？」と聞くようになった。すると自分なりの説明をしてくれるようになったのだが、言い訳をする子になってしまった。しかもとても理論的に話すのだ。今では言い訳の天才と自負している。