バースデイケーキ
昭和生まれの私は子供のころ、誕生日を祝ってもらったことはない。妻も同じである。私たちの両親の時代はそんな習慣はないのだ。しかし、私たちの子ども達には必ず誕生日をお祝いしてあげた。5人の子どもとクリスマスを含めると毎月のようにケーキを食べていた。特に、12月生まれの娘もいるので、12月はクリスマスケーキと2回も食べていた。
東京に住んでいたとき、妻が手作りケーキを用意してくれたが、千葉県に移転してからは、近くのケーキ屋さんに注文するようになった。子どもが小さいときは、小さなケーキでいいので手作りできたが、千葉に来たころ子どもは5人となり、大きなケーキが必要となる。そんなときに見つけたのが、フランス菓子の店である。
部屋を暗くしてロウソクに火をともし、みんなでハッピーバースデイを歌う。ケーキには「〇〇ちゃんおたんじょうびおめでとう」とメッセージが付けられている。我が家では成人を迎えても誕生日のお祝いを続けている。きれいなデコレーションケーキとロウソクの火を消す瞬間の写真を必ず撮るのである。そして、娘たちに花束を添えるのは父親である私の役目である。