サンタさんて?
クリスマスが近づいてきたある日のこと、娘が突然聞いてきた。
「サンタさんて本当はいないの?」
当時、娘は小学校低学年だった。クリスマスが近づくと友だち同士でクリスマスの話をするようになるものだ。そしてサンタクロースの存在を疑い始めるものだ。
そこで私は次のクリスマスに芝居をすることにした。クリスマスの朝、娘が起きたと同時に布団から起き出し「あれ?これなんだ?なにかあるぞ」と言いながら、自分の枕元にある小さな包みを取り上げながら「これ、サンタさんからのプレゼントだ」と言い、中を開けると「あ!ゴルフボールだ。これ欲しかったんだ~。サンタさんありがとう!」と聞こえるように喜んで「あ!ママのところにもなにかあるよ。開けてみて。あ、それリップブラシだ。ママ、よかったね!」と大芝居をしたのだった。そして、娘たちにもサンタさんからのプレゼントが届けられていることを確認して、一緒に喜んだのであった。
娘はこうしてサンタさんが本当に存在していることを確信したのであった。しかし、娘のためとはいえ、あのリップブラシはすこし高くついたな~